Text更新予告

『青き国の奏でる旋律』　第17話





「巫子様と呼ばれてかしずかれるのは、あまりお好きでないのではと思ったので。

今日はお休みの日ですから、今ここにいるあなたは竜の巫子ではなく、

アリア・ニールセンという一人の人間でしょう？」



改まった仕草で握手を交わす。

離れた手で頬にかかる髪をかきあげて、
いつもと同じラーイの穏やかな眼差しがアリアを見つめる。



「……実を言うと」



一瞬だけ、何かを迷うように視線を揺らがせて。



「私はあなたに、謝らなければいけないことがあります」





5月10日（日）、更新予定です。

後ろ向きな女の子はヒロインにはなれないのか

遙か２やってて思ったけど、
やっぱりヒロインって前向きな子じゃないと駄目なんですかね。

思わず「をいをい」って突っ込みいれたくなるような無茶振りが多々見られたけど、
めげずに突き進む前向きヒロインちゃん。

いきなり異世界に召喚されて、いきなり世の中を救ってくれとか言われて。

普通だったらパニクった挙句に周囲に当り散らすか、引きこもるかだと思うんだけど。

「私がんばるね☆」

みたいな事を言っちゃったりして。

本当に君は１０代の少女なのかと。

その、すべてを受け入れてしまう懐の深さは一体何なのかと。

小一時間ほど問いただしたい。





そんな素朴な疑問にインスパイアされて、突発的に新しい話に着手してみました。

『べたべたな異世界召喚系乙女ゲー』がテーマのギャグ予定。

もうギャグ。

絶対ギャグ。

『異世界召喚』で『乙女ゲー』的展開なんて、ギャグ以外の何ものでもないと思う。

いや、好きだけどね、乙女ゲー。



近いうちにアップする予定。

というか、できたらいいな。

とりあえずこの連休で頑張って書き溜めたいと思います。

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『青き国の奏でる旋律』　閑話をアップしました。





書いてみて、初めてわかる事実が続々と（笑）



アリアの巫子就任はすべての人に祝福されたものではなかったり。

女官たちのテンションがやけに高かったのには理由があったり。

シェラザードがアリアのことをどんな風に思っているのかとか。

先々代の巫子、リルカに関しては次回の本編更新時にちょこっとだけ触れる予定。

物語の重要人物なのです。



しかし思ったんだけど、アリアはシェラザードとくっつくのが一番いいような気がする。

いや、女同士なんだけどもさ。

シェラザードの最後の独白とか、完全に男視点だよね。

しかもかなり男前。

現時点で、少なくともカイよりずっと男前です。

「お付き合いしてるんです」とかって下手な男をアリアが連れてきたりしたら、
剣で勝負を挑んだ挙句にぼこぼこに叩きのめして、別れさせたりしそう。



………それもおもしろそうですが。



ってなわけで。

Luna様、こんな感じでよかったでしょうか？

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『青き国の奏でる旋律』　第16話をアップしました。





なんだか、書けば書くほどカイがヘタレになっていく気がします。

うーん。

カイというキャラクターに対する愛は十分にあるし。

かっこいい子だっていう意識もあるし。

なのに、なぜかヘタレてしまうんだなぁ…。



士官学校での厳しい訓練に耐えられる理由が『大切なものを守りたい』だけじゃ
説得力がないかなーということで急遽ホーキンスのエピソードを追加したんですが。

なんか予想以上のヘタレっぷりに。

多分カイはホーキンスに母親をとられたというより、
エレナにホーキンスをとられたのが嫌だったんじゃないかなぁ。

カイの『大切なもの』が何なのかアリアはまったく気付いてないし。

完全に誤算。





次回はラーイの出番予定です。

少し気を抜くとタラシ方向に走り出しそうな要注意人物なので、
手綱を引き締めて臨みたいと思います。

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『青き国の奏でる旋律』　第16話





あえて言葉を挟まず、カイが話そうとするのをアリアは待った。

離れていた七年の間にカイに何があったのか。

問い詰めたい気持ちを抑えて、虚空をにらみつけたきり黙りこんでしまったカイを
ただ見つめる。

「俺は駄目だよ。いつまでも臆病で、馬鹿な子供のままだ」



微かに浮かんだ笑みは、自身に対する嘲笑か。



「裏切られたって、思ったんだ」



そしてカイは、逃げたのだ。





4月17日（金）、更新予定です。